メディ女インタビュー

【Nom de plume(ノンデプルーム)】10代女子のトレンドを発信するための秘訣は!?

10代女子をターゲットにトレンド情報を配信している「Nom de plume(ノンデプルーム)」。ティーン誌に代わる存在になるために立ち上げられた同メディアは、どのように運営されているのでしょう。今回はNom de plumeならではの運営方法を伺うべく、編集部の宮本茉里奈(みやもとまりな)さんのもとを訪れました。

2018年06月26日更新

MGL編集部

  • fb
  • line

ティーン誌モデルに情報発信の場を


ーまずはサイトの立ち上げの経緯について教えてください。

宮本「当社はティーン誌に出演しているZipperモデルのmimmamやPopteenモデルの紗蘭を筆頭とする、10代の女子モデルをメインにマネジメントしていました。しかし、彼女たちがモデルを務めていたティーン誌の休刊が相次ぎ、彼女たちの露出の場が減りました。そこで彼女たちが情報発信をする場が必要になる、ティーン向けのウェブ媒体が増えるんじゃないかということで、2016年の夏にサイトを立ち上げました。

10代の女の子たちの情報発信力の速さは目を見張るものがあり、その子たちから広まっていくものも数多くあります。露出が少ない子たちも、ここから活躍していってほしいと思っています!」

ーターゲットとコンセプトを教えてください。

宮本「女子中高生である10代の女の子がメインターゲット。中には大学1,2年生くらいのユーザーもいます。中高生と大学生ではライフスタイルが異なり、どちらかに偏ったコンテンツになるとユーザーが離れてしまいます。

そうならないように大学生は中高生の憧れ、真似したくなるような存在として、中高生は大学生にとって「自分もこんな頃があったなぁ」と懐かしいと思える存在になるように意識してコンテンツを作っています。

コンセプトは「SNSでいいねを独り占めするガールズメディア」。トレンド感度の高いユーザーの参考になるような情報発信をしています。フォトジェニックのスポットやファッション・コスメは勿論、話題のアプリや写真の加工法などの情報も発信。一週間単位で新しい写真加工法が出てくるのは中高生ならではだと感じています。他にもプリクラの落書き法や流行っているポーズなど、配信している情報は多岐に渡ります。」

10代女子はYouTuberが大好き!

ーどんな記事の反響が大きいですか。

宮本「YouTuberを起用した記事が人気です。最近だとKemioさんへのインタビュー記事はTwitterでとても拡散され、いいねも多数。コメント数の多さや、拡散の速さからユーザーがテレビよりYouTubeへの関心が高いことを強く感じます。

ライターさんと月に1回程度座談会を開き、流行っているものをヒアリングするのですが、そのときにKemioさんが発した言葉はみんな真似するという話をよく聞きます。最近だと“あげみ”などの“〜み”という言葉が学校で流行っているそう。実際にライターさんたちと触れ合うことで、反響の大きい理由がよく分かります。


出典:ノンデプルーム

他にも画像加工の記事の人気が高いです。最近だと、フィルムカメラで撮ったようになるザラザラ加工の記事を配信したところTwitterを中心に拡散。その後フィルムカメラ風に撮影できるカメラアプリが配信され、女子中高生の発信力の速さをとても感じました。他にも自分の好きな画像を当てはめたオリジナルキーボードを作成したり、自分なりの“かわいい”を発信し、流行を作っていくところをみているのはとても面白く、興味深いです。」

ー他のサイトとの差別化はどうしていますか。

宮本「コスメやファッションの記事では、自社のモデルを使って実際に使っているところを撮影できます。広告画像やサムネイルとして使うことで、“かわいい”“使ってみたい”と感じるユーザーを増やし、惹きつけることが出来ます。またメイクを始めたばかりの初心者向けであったり、プチプラコスメの記事が大きいので、その部分が差別化になっています。

その子たちに向けて、Twitterでプレゼントキャンペーンも企画。最近はEXCELさんとのタイアップで販促映像を作り、アイシャドウとアイライナーのセットにした抽選プレゼントを行なっていました。ファッションは好みが分かれやすいですが、コスメは誰でも使えるので人気が高いです。服では挑戦しにくい色でもコスメだと挑戦しやすいですよね。

SNSではTwitterとInstagramで発信する内容を変えています。Instagramは高校生や大学生のユーザーがメインで利用しているのでファッショナブルなものを、中学生の読者に向けてはTwitterでおもちゃ風のコスメや可愛い小物を中心に発信しています。Twitterでは拡散するために独自性も必要なので、ただ可愛いだけでは終わらせないようにしています。」

モチベーションを継続するために

ーライターは何人いますか。

宮本「現在は150人くらいで、芸能活動をしていない10代の女の子たちが記事を執筆をしています。頻繁に配信しているライターだと、フォロワーが15,000人を超えカリスマ的存在になることも。自分でライターに応募した子たちの他にもスカウトしていることもあります。ターゲット層の彼女たちにとってInstagramは自分が作った雑誌、自己表現の場となっているので、それを参考にしています。

自分で応募したライターさんには一度ヒアリングをしてから活動してもらっています。10代の女の子は興味の移り変わりが早いので継続的に記事を書いてもらうためにランク制度を1年程まえから導入。3ヶ月ごとに記事の本数でランク編成をします。ランクアップをした子にはデザイナーが制作したオリジナルのキーチェーンをプレゼント。それが頑張りを可視化する役割を果たしています。

ランク制度を導入したことにより記事の本数は、以前の3倍程増えました。また、学校の友達がキーチェーンを見て、当メディアを知ってくれる子も多いようで、結果的に認知度をあげる材料にもなっています。

記事の書き方も特に編集部からは指定せず、自分が興味のあるものや、楽しくなれるものを書いてもらっています。その方がライターの子の熱意がユーザーに伝わりやすい。同じような記事が上がってくることも多々ありますが、読者も興味のあることだと思うので、特に気にしていません。テスト期間やイベントの時期は編集部が記事をフォロー。学校が長期休みに入ると、レジャー施設やエンタメ系の記事が多くなります。」

ターゲットに近い女子大学生と運営

ー業務内容について教えてください。

宮本「午前中は記事やメールのチェック。午後は取材に出て、夕方は社内ミーティングに参加します。現在のスタッフは私の他に、女性雑誌にて編集者を務めていた者が編集長兼クリエイティブディレクターで、インターン生が2名の計4名。1人は記事の編集、もう1人にはライターさんの管理の手伝いとして、コミュニケーションの場を作るためのサポートをしてもらっています。

“どういうことにテンションが上がり話しが弾むのか”というのが分からないので、実際にメインターゲット層のライターさんと年齢が近いスタッフがいるのはとても助かります。」

販売業とは違うやりがい

ーこれまでのキャリアを教えてください。

宮本「この仕事に就く前は、エイネットというアパレルで販売。ショッピングモール内の店舗から郊外型店舗に異動になった際に、コアなファン向けから一般ユーザー向けの接客になったのを感じました。そこでコミュニケーションを取ることが必要とされる場所で、人との関わりをもっと強くしたい、関係を構築できるものをしたいと思い転職をしました。」

ー編集者ならではのやりがいがどこだと感じますか。

宮本「現在の流行は、ネットで検索しても出てきません。その流行を実際に触れ合うことでキャッチアップできるのはすごく面白いです。また、以前は販売業でお客さんの手に渡った後のことは何も分からなかったので、発信した後の広まりが自分の中で分かるのはとても新鮮です。

大変なことはライターさんのサポート。フリーライターさんとは違い、コミュニケーションを頻繁に取っていないと、すぐに興味が別のものに移ってしまうので、記事のフィードバックをしてモチベーションを上げられるようにしています。あとは全ての業務を1人で行っているので、取材に行くところから記事配信の設定までその日のうちにやる、スピード命なところが大変です。

編集部は1人で大変ですが、社内の人数は少なく相談しやすい良い環境です。自分がやりたいこともすぐ形になり、変えた方がいいところは違う部署のスタッフに指摘してもらえるのでとてもありがたいです。」

ーこれからの目標を教えてください。

宮本「ウェブ上だけでなく、リアルなコミュニケーションの場を作り編集部とライター、ライターとユーザーでどんどんコミュニティとしての力を上げていきたいです。そのために、ライターさんたちを集めたイベントを開催してどんなものに興味があるのかを把握したり、イベントを開催してライターとユーザーで交流したり。1人1人を大切にして、より大きなコミュニティにしていきたいです。」

Nom de plumeならではの運営方法

Nom de plumeさんならではのお話がたくさん聞けて、とてもおもしろい取材となりました。この取材の中で、強く感じたのが10代女子の流行を察知する速さ。彼女たちとトレンドを発信し続けるのはとても楽しいだろうと思いました。これからもNom de plumeさんから発信されるトレンドを楽しみにしています!

関連するキーワード